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山田維史の遊卵画廊

山田維史の遊卵画廊

☆Tadami Yamada's Poetry 詩画集「遊卵飛行」

24点の絵と23連の定型詩で綴られた《遊卵飛行》をお楽しみください
“YURAN'HIKO (The Flying PilgrimagEgg)”is 23 regular shape poems with 24 illustrations.

Copyright(C)2005-2007 Tadami Yamada. All rights reserved.
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遊卵飛行
The Flying PilgrimagEgg
     

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   あとがきに代えて

 1978年6月21日から27日にかけて、私はその年の秋に開催されるテヘランのUNESCOが主催する第1回アジア・グラフィック・ビエンナーレ・テヘラン展に出品するための作品5点を製作し、すぐにイランへ向けて発送した。その作品はデカルコマニーとコラージュを併用し、水彩で仕上げたものだった。やがて主催者から作品を受領し、展示することに決定したと連絡があった。
 ところがその直後だった、あのイラン・イスラム革命が起きたのである。ビエンナーレ展がどうなったのか分らなくなってしまった。私に何かてだてがあろうはずもない。作品は失われてしまったものと諦めた。
 9月になって、私は、記憶がうすれないうちにもう一度つくりなおしてみようと思い、9日から12日までに2点を製作した。そしてこれを11月からパリで開催された『130人の日本のイラストレータ展』に出品したのである。
 それから2年後くらい経った頃だろうか、イランから郵便物が届いた。あけてみるとそれは分厚いビエンナーレ展のカタログだった。私の作品も1点、写真版で掲載されていた。「ああそうなんだ、痩せても枯れてもここには国家としての体面が、きっちり果されているのだ」と、私は思った。とはいえ作品の行方はついに分らずじまいだった。
 パリ展のとき、ある美術学校の図書館司書をしているという女史が、展覧会見聞記を学校の機関誌に書いていて、そこに私の作品についてこう紹介したと、後日手紙をくれた。
 
「タダミ・ヤマダは、蝶を水先案内にして卵に乗り、私たちを何処か知らないところで行われる秘密の儀式へと誘い込む」

 何処へゆくのか、それでは一緒に行ってみようじゃありませんか。
 ----こうして、そのつづきの製作がはじまった。のちに詩画集「遊卵飛行」と名付けたシリーズである。およそ3年8ヵ月かかって完成した。
 しかしこれを発表する機会はなかった。ただ二人の方におみせしただけである。行人社の淺沼伊和男氏と当時文藝春秋の編集者だった松坂博氏である。詩画集「遊卵飛行」はいまこうしてこのWebギャラリーで公開するまで、23年の長い間、筐底(きょうてい)に眠りつづけて来た。

 「遊卵飛行」は明確なストーリーがあるわけではないが、少年の哲学的旅の物語である。それはまたプラトン的な意味での、分割された半身である少女に出会うべく時空を駆け抜ける旅でもある。少女は春のめざめのなかで花綱をあみながら、少年の到着をまっている。春が立ちあがり、あたらしい生命のめざめを告げ、植物の守りはその葉叢(はむら)をさやさやと鳴らしている。
 
 各詩句はまったく同じ文字数である。しかも各詩句の文字面(もじづら;並んだ文字の全体のイメージ)は凹凸のかたちをし、それが次々と繰り返されて行く。ほんの少し、エロティックなイメージをその文字面で表現した。あるいは、「タカク タカク タカク」「カケル カケル カケル」という部分は、馬のひずめの音を表現しようとした。

 おたのしみ下さいましたでしょうか。    

(山田維史)

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